ヤコブ物語②ヤコブの結婚と叔父ラバンの欺き

天使のはしご

前回は、双子の弟ヤコブが、兄エサウに命を狙われるようになったために、母リベカの故郷の叔父ラバンのもとに、逃亡するところまでをまとめました。弟ヤコブは、兄エサウの「長子の権利」を横取りしてしまったために、兄エサウを怒らせてしまったのです。

叔父ラバンのもとに向かう途中、日が落ちてきたので、ヤコブはその場で野宿をすることにします。その時に、神の夢を見ます。天と地上をつなぐはしごがかかっており、そのはしごを、神の使いである天使たちが上りおりしています。すると神がヤコブのそばに立ち、祝福と守りを約束されます。

皆さんは、「天使のはしご」とか「ヤコブのはしご」という現象をご存知でしょうか。正式には「薄明光線」と呼ばれ、雲の隙間から、太陽の光が放射状に差し込み、神秘的なはしごのように見える自然現象です。それほど珍しい現象ではなく、太陽の位置が低い早朝や夕方に見られることが多いそうです。とても美しく、すがすがしい気持ちになるため、縁起の良い景色として知られているようです。

もともと聖書の中で、絶望の中にあるヤコブに対して、神が祝福と守りを約束し、励ますために現れたはしごですから、人々の心に響く美しさなのも納得ですね。

今回は、神の励ましを受けたヤコブが無事に母の故郷ハランに到着したのちの話をまとめてみたいと思います。










その前に、今日の私のおともは、スターバックスのロイヤルミルクティーシフォンケーキと、TOKYOローストです。スターバックスは、いつも美味しいものがそろっているので、本当に助かります。今日も幸せな気持ちでスタートしたいと思います。

ヤコブの結婚

ヤコブは夢のあと、神に感謝の礼拝を捧げたのち、旅を続けます。そしてついに、目的の母リベカの故郷にたどり着きます。ヤコブが井戸に行き、そのそばにいる羊飼いたちと話していると、ヤコブのいとこにあたるラケルがやってきます。

ヤコブは感激のあまり、ラケルに抱きつき泣き出します。ラケルもヤコブが訪ねてきたことを喜び、家族のもとに連れていき、みんなでヤコブを迎えます。

ヤコブが叔父ラバンのもとで働き始めると、ラバンはヤコブに報酬を考えます。ヤコブは叔父ラバンの次女ラケルをお嫁さんに欲しいと頼み、そしてそのために、7年間ラバンの元で働くことにします。

ところが7年たつと、叔父ラバンはヤコブに長女のレアを与えます。叔父ラバンはヤコブをだまして、次女のラケルが欲しければあと7年仕事をするように要求します。

ヤコブはラケルを愛していたのでラバンに従い、あと7年仕事をづつけると約束し、姉レアと妹ラケルの二人を妻として迎えます。旧約聖書では、複数の妻を持つ人や、親類と結婚する人が、たびたび出てきます。

叔父ラバンの欺き

ヤコブは、姉レア、妹ラケル、またそれぞれの女奴隷を通して、12人の息子と、1人の娘を授かります。その間、ヤコブを通して叔父ラバンの家は神に祝福されて、家畜がたくさん増えて裕福になっていました。それでも叔父ラバンは、ヤコブに住む家すらも与えていませんでした。

ヤコブは叔父ラバンとの約束の勤めを果たした後、一家を連れて故郷に帰ろうとするのですが、叔父ラバンはヤコブを引き留めます。

ヤコブは叔父ラバンをたて、故郷に帰らずに、ラバンの羊の群れの世話をすることにします。

ヤコブは、叔父ラバンに有利な条件で働くことを申し出ます。稀にしか生まれない、まだら毛や、ぶち毛の羊をヤコブの物に、それ以外の多数の羊を叔父ラバンの物にすると提案します。

ヤコブの好意的な姿勢に対して、叔父ラバンは、ヤコブの取り分となるような羊を取り分けて、自分の息子たちに管理をさせます。ヤコブが自分の羊を増やせないようにと、細工をします。

ヤコブはそのことを知ってか知らずか、様々な、まじないめいた事を行って、自分の羊が増えるように工夫します。羊に白いしまのある枝を見せると、まだら毛やぶち毛の羊が生まれると信じられていた習慣を、懸命に行います。特に強い羊の時はそのようにしました。また叔父ラバンの羊と、ヤコブのまだら毛ぶち毛の羊を交配させて、自分の羊を増やします。

結果は叔父ラバンの羊は弱くなり、ヤコブの羊は強く増え広がっていきました。あとでわかるのですが、ヤコブの羊が増えたのはヤコブの努力ではなく、叔父ラバンの悪事に対して、神がヤコブに報いたことでした。

自分の罪を振り返る

叔父ラバンは甥であり婿であるヤコブに対して、だまし、欺き、報酬を与えなかったりと、厳しく当たっています。

ヤコブは叔父ラバンの仕打ちを通して、父や兄をだまし「長子の権利」を横取りした、自分の罪を示される事になります。ヤコブは、人を出し抜くという自分の性格を、見つめなおす事になります。

耳が痛いところですが、自分に起きる出来事を通して、自分の犯した罪を認め、神に告白し赦しを求めなくてはならないのですね。

神に従う

神のご計画は、兄エサウではなく、弟ヤコブを通して神の祝福が広がる事です。神がヤコブに望んでおられるのは、ただ神に従うことです。

せっかちなヤコブは、神を信頼して祝福を待つことができず、自分の力で兄エサウの祝福を横取りします。神のご計画に背くことで逃亡生活をおくることになり、時間も労力も無駄にしています。

ヤコブは逃亡先で叔父ラバンの仕打ちを通して、また自分の羊が増えたのは自分の努力ではなく、神の憐みだったことを知り、徐々に神に従うことを学びます。

だんだんとヤコブの羊が増えてくると、叔父ラバンの息子たちが嫉妬するようになります。息子たちはヤコブが裕福になったのは、ヤコブが叔父ラバンの羊を盗んでいるからだと、口にするようになります。それを聞いた叔父ラバンのヤコブに対する態度も、変わり始めます。

神の語りかけ

そんな時ヤコブは、夢の中で、神に故郷に戻るように語られます。ヤコブは妻二人に、故郷に帰るべきか相談します。叔父ラバンと彼の息子たちとの関係のもつれや、今まで叔父ラバンに何度も騙され、欺かれてきたことの苦悩を打ち明け、妻たちの意見を尋ねます。叔父ラバンの娘であるヤコブの二人の妻も、実父のヤコブへの仕打ちには気づいており、ヤコブの状況を理解し、一緒にヤコブの故郷についていくことします。

神の語り掛けが、本当に神からのものなのかを確認するのには、周りの人々の反応を見るとよいと言われています。人々が好意的で、同意してくれるかどうかです。また自分の心に不安がなく、落ち着きがあるかどうかも大切です。

自分の中に安心感があり、その選択に対して賛成し協力的な人が多い事、また行動にうつすときに、邪魔が入らないことなどもポイントです。

ヤコブは家族と家畜、使用人を連れて、叔父ラバンに黙って家を出ます。ヤコブたちが家を出たことに気づいた叔父ラバンは、仲間を連れてヤコブを追います。追いついた叔父ラバンは、ヤコブを責め立てるのですが、神の助けによって、ヤコブは叔父ラバンを説き伏せ、故郷に帰ることになります。

神の約束

神は、何度も叔父ラバンに騙され、欺かれているヤコブの苦悩に応えて、助け出してくださいました。

神は、ヤコブが兄エサウから逃れて叔父ラバンのもとに向かう際に、ヤコブを守り必ず故郷に帰すと約束されていました。

神の、ヤコブを故郷に連れ帰り、その豊かな土地をヤコブと増え広がる子孫たちに与え、作物を豊かに実らせ、祝福するご計画は、その通りに実現していきます。

ヤコブの生涯は逃亡生活で終わるのではなく、神の約束通りに守られ助け出されます。神は真実なお方で、必ず約束を守られるお方です。

もし今、辛い状況にある方がいらっしゃるようでしたら、ぜひ神に祈り、導きを求めてください。また、自分の犯した罪を悔やんでいるのなら、神に告白し、赦しを求めてみてください。神は豊かに罪を赦してくださいます。神は決してあなたを見放さず、また見捨てないお方です。

祈り方は、初めに神を呼び求める時と、祈りを締めくくる時に、「イエスキリスト」というキーワードを入れてください。特に締めくくりは、「イエスキリストのお名前によってお祈りいたします。」としてください。人の罪を赦し、救えるのはイエスキリストのみです。

次回は、ヤコブが故郷に帰り、兄エサウと再会するところをまとめたいと思います。

ここまで読んでくださってありがとうございます。また次の記事でご一緒できることを楽しみにしています。皆さんに、神の守りと祝福があることをお祈りしています。

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