ヤコブ物語③兄エサウとの再会

故郷に帰るヤコブ

前回は、ヤコブが兄エサウから逃れて、叔父ラバンのもとで生活する様子をまとめました。叔父ラバンに何度も約束の報酬をすり替えられ、欺かれてきたヤコブは、ようやく神に助け出されて故郷に帰ることになりました。

今回は、ヤコブが20年近い逃亡を終えて故郷に戻り、ヤコブの命を狙っていた兄エサウとの、和解と再会に至るまでをまとめたいと思います。










今日の私のスイーツは、アフタヌーンティー季節限定、苺とチーズのショートケーキと、ストロベリーダージリンーセカンドフラッシュブレンドのセットです。美味しいだけでなく、体も温まりました。神への感謝の思いで満たされながら、始めたいと思います。

兄エサウを恐れるヤコブ

叔父ラバンと別れ、ヤコブは家族とたくさんの使用人、家畜を連れて故郷へと旅を続けます。途中ヤコブに神の天使が現れるのですが、ヤコブに帰郷を告げた神が、この旅を導き守っていること感じます。

故郷に近づくとヤコブは先に、自分の使用人を兄エサウのもとに送り、財産を持って兄のもとに戻ることを伝えます。

兄エサウにヤコブの帰郷を伝えて、戻ってきた使用人は、兄エサウが400人を連れてヤコブの方に向かってくると報告します。

ヤコブはこの報告に驚き、恐れます。400人の大勢の仲間とやってくるのは、普通ではありません。ヤコブが、兄エサウは怒りがおさまっておらず、ヤコブを殺すために向かっていると思うのも当然です。

ヤコブは悩んだのち、自分の連れている人々や家畜などを、二組に分けることを思いつきます。そうすれば一組が攻撃を受けても、残りの一組は助かると考えました。

それでも不安と恐れでいっぱいのヤコブは、ヤコブに帰郷を命じた神に祈ります。本当に兄エサウに殺されはしないのか、また祖父アブラハムに誓った祝福、幸いを与えてくださるのか、子孫は増え広がるのかなどと、神に確認の祈りをします。

ヤコブは神の返事を待つ間、様々な対策を講じます。自分の家畜から兄エサウへの贈り物を選び出し、それを九つの組に分け、それぞれ一組づつヤコブより先に進ませるようにします。次々に贈り物を贈り、兄エサウの怒りをなだめ、一番最後にヤコブが進むという計画です。

ヤコブはその夜、家族、使用人、すべての家畜を自分より先に進ませ川を渡らせると、ヤコブは一人その場に残りました。恐怖で落ち着かないヤコブが様子がうかがえます。

ヤコブと格闘する神の人

ヤコブが一人になると、何者かが現れ、ヤコブと格闘を始めます。ヤコブには、この戦いの相手が神の使いだったことがわかっていたようです。ヤコブと神の使いの戦いは一晩中続き、次第に夜が明けてきます。神の使いは、夜が明ける前にこの戦いを終わらせようと、ヤコブの股関節を外し、立ち去ろうとします。

ヤコブは、これから夜が明けたら、自分の命を狙っている兄エサウと再会しなければなりません。股関節が外されて歩くのもままならないヤコブは、戦いの相手、神の使いの助けなしには命はないとばかり、神の人を離しません。神の人に、自分を祝福して、助けてくれるように必死で頼みます。

自分の力の限界を知り、神に助けを求めたヤコブを、神は祝福し、ヤコブの名前を「イスラエル」と改名します。

ヤコブという名前は、「人を出し抜く」や、「足を引っ張る」という意味を含んでいると言われています。ヤコブは神の使いと戦い、股関節が外され、兄エサウから走って逃げるという最後の手段を絶たれてしまいます。

自分の命が終わったも同然という絶望の中、ヤコブは自分の無力さを知り、神にすがる以外にありませんでした。完全に自我を砕かれたヤコブは、神に従うことを学びます。この経験から、ヤコブの名前の意味する性格が造りかえられます。

ヤコブは、神の祝福を受ける「イスラエル」という名前に変えられます。そしてその名は、ヤコブの子孫の国民の名前になっていきます。

ちなみに「ヤコブ」という名前は、この後も聖書の中で使われていくのですが、そこには悪い意味はなく、アブラハムの祝福を受け継ぐ名として記されていきます。

神にすべてを明け渡す

神は私たち一人ひとりをお造りになり、一人ひとりを愛しています。そして神は全ての人に計画を持っています。一人ひとりが神の愛を受け取り、神を計画に従うなら、神は私たちを祝福してくださいます。自分の自我や欲望を捨て、神を信頼し人生を明け渡す必要があります。

神は私たちと、祈りを通して格闘してくださいます。辛い時、絶望の時、神に祈るなら、神は私たちの問題を取り除いでくださり、祝福を与えてくださいます。

すべてを神に明け渡すまで、祈り続けなくてはならないかもしれませんが、神のご計画は、私たちを滅ぼすことではなく、祝福することです。

イエスキリストをお与えになった唯一の神に祈るなら、神は必ず祝福してくださいます。神はヤコブに誓ったように、決して見捨てないお方なのです。

ヤコブはこの格闘によって、神の祝福を受ける者として造りかえられて、夜が明けると堂々と故郷に向かいます。格闘の前は、恐れ惑って群れの一番後ろを進むつもりだったヤコブですが、夜が明けるとすべての群れの先頭に立ち、兄エサウに再会します。

兄エサウとの再会と和解

神に祝福されたヤコブは、兄エサウと感動の再会を果たします。二人は抱き合い泣いて再会を喜びます。またヤコブは自分の家族、使用人、家畜や財産を紹介し、たくさんの贈り物をします。神の祝福は、すべてに解決を与えてくださいます。

ヤコブは自分の力で神のご計画を押しのけていましたが、神と戦い、力をすべて出し尽くし、敗北を経験し、ようやく神の祝福にあずかることができました。

誰でも自分の計画が思うようにいかずに、挫折を感じたことがあるのではないでしょうか。

自分の計画が神のものと違うなら、その計画は途絶えてしまいます。また神の計画と一致していたとしても、自分の自我で突き進むなら、やはり計画は上手く進まないかもしれません。

神の計画は、神の導きのもとに一緒に行うことが大切です。

神の存在を認めている人にも、まだ認めていない人にも、すべての人に神のご計画が働いています。神の計画に従って生きる人生には、喜びと充実感があり、また結果が付いてきます。

自分の毎日に喜びがなく、虚しさを感じている方はいらっしゃるでしょうか。どんなに頑張っても充実感がなく、結果が出ないと感じているなら、ぜひ聖書を読み、神に祈ってみてください。聖書を通して、神が一人ひとりに用意している、人生の意味を見つけていただきたいと思います。神の計画を知り、導きに従い、祝福された毎日を手にしていただきたいと思います。神は決して見捨てないお方です。

ここまで読んでくださってありがとうございます。また次の記事でご一緒できることを楽しみにしています。皆さんに、神の守りと祝福があることをお祈りしています。

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