申命記④世代交代

平和の神

申命記の前半は、イスラエルの過去の歴史を振り返りながら、同じ過ちを繰り返さないように人々に教える箇所です。前回は、神がイスラエルの祖父母の世代の人々に、従弟関係にあるエドム人と戦わずに、穏便に地を通過するように命じたところをまとめました。

イスラエルの人々は、神に従い、エドム人と争いにならないように丁重に領土を通過させてほしいと頼むのですが、エドム人がこれを拒否したために、イスラエルの人々は事を荒立てずに、東側を迂回しました。

神は、平和を保つことを喜ばれます。そして、神の命令に素直に従うことが、祝福を最も早く、最も多く手にする秘訣です。

今回は、神が、エドムの領土を迂回し北に向かったイスラエルの人々に、モアブの土地もまた、穏便に通過するように命じたところから学びたいと思います。

今日のランチは、二種類のカレーとナンのランチセットです。カレーはタンドリーチキンと、豆カレーを選択しました。猛暑で疲れ気味の体が回復するようです。

今日も祝福の食事を与えてくださる神に感謝し、聖書を学んでいきたいと思います。

それぞれに与える神

イスラエルの人々が、エドムの地を北上すると、モアブの草原に近い場所に到着します。このモアブ人の領土のあと、人々は、アンモン人という民族の領土に近づくのですが、神は、イスラエルの人々に、エドム人と同様に、モアブの人々、そしてアンモンの人々とも、争いを起こさないように注意喚起します。

イスラエルの人々にとって、エドム人は、従弟関係にありました。そして、モアブ人とアンモン人も親類の子孫にあたります。

イスラエルの先祖アブラハムの、甥ロトの子孫が、モアブ人とアンモン人になります。

神は、親類同士の争いを望みません。平和を保つものを喜び、祝福してくださる神です。

神は、エドム人に土地を与えたように、イスラエルの人々の親類である、モアブ人にも、アンモン人にもそれぞれ土地を与えています。彼らの土地を間違っても、奪ったり荒らしてはいけないと命じています。

前回も触れたのですが、神はそれぞれに必要な物、祝福の物を与えてくださいます。イスラエルの人々には、肥沃の土地カナンが約束されています。神が他の民族に与えている物に手を出したり、奪ったりする行為は、神に背くことです。

土地を勝ち取った民族

モアブの人々が住み着いているアルという土地は、以前はエミム人が住んでいたと書かれています。エミムとは「恐ろしい」という意味が含まれているそうです。その意味通り、彼らは背が高くて強い民族だったようです。

イスラエルの人々はモアブ人との戦いを避けて、ゼレデ川を渡り北に移動します。次は、アンモン人の領土に近づきます。神はここでも、彼らに戦いを仕掛けないように注意します。彼らもまた親戚であり、アンモン人の土地を尊重しなければなりません。

アンモン人の土地は以前はレファイム人が住んでいた土地でした。ザムズミム人と呼ばれるレファイム人もまた、モアブの土地の先住民と同様に強力で背が高く、数も多かったとあります。

これは、一番初めに通過した、親族関係にあるエドムの土地も同じでした。エドム人が住む土地は、以前はフリ人とう強い民族が住んでいた土地でした。

イスラエルの人々の親族である、エドム人、モアブ人、アンモン人はそれぞれ、彼らよりも体が大きく、強力で数の多い民族と戦って、土地を勝ち取っているのです。

勝利は神の力

イスラエルの人々は、この時、単純に計算しても二百万人以上の民族でしたが、それでもまだまだ少数民族でした。

これからカナンの土地の巨人種たちと戦い、土地を攻め取るには不利だと感じていたはずです。カナンに住む民族は、彼らの祖父母の世代の偵察隊が、恐れてエジプトに逃げかえろうとしたほどに巨大だったのです。

これからカナンを攻め取る、孫の世代のイスラエルの人々にとって、エドム人、モアブ人、アンモン人が土地を勝ち取ってきた姿は、励みになり、戦いの勢いとなります。

イスラエルの人々の親族であるこれらの民族が、彼らよりも大きくて強く、そして数も多い民族との戦いに勝利して土地を得た理由は、神が与えると決めた事だからです。

自分たちよりも強い相手に勝てるのは、神の助けがあり、祝福があるからです。神に不可能なことはひとつもありません。神のご計画は必ずその通りになることを教えてくれます。

イスラエルの人々は、この全能の神の約束する言葉を信じて、雄々しく強く前進しなさいと励まされていきます。

イスラエルの世代交代

神はイスラエルの人々を、エドムの土地、モアブの土地、アンモンの土地という順番で北に移動させています。

人々が神に従いエドム人の土地の東側を迂回すると、エドムとモアブの地境となるゼレデ川のほとりに到着しました。その時神が、彼らにゼレデ川を渡るように命じたので、彼らは川を渡りモアブの土地に近づきます。

イスラエルの偵察隊がカナンの地の人々を恐れて逃げようとした、神への不信の罪を犯した場所カデシュから、このゼレデ川を渡るまで三十八年かかったと書かれています。

この三十八年のあいだに、神への不信の罪を犯した人々は死に絶え、一人もいなくなります。残念なことに、神が彼らの間に混乱や問題を引き起こし、カナンの土地を手にすることがないようにされました。

そして神はこの三十八年の間に、新しい世代を誕生させ、成長させていきます。ゼレデ川を渡り、エドム人、モアブ人、アンモン人の姿から励ましを受けて、戦いの備えをしていった人々は、新しい世代の人々と、罪を犯さなかったカレブとヨシュア、そして指導者のモーセです。

罪を犯した人々はカナンの土地には入れませんでしたが、次世代を育成するという使命を果たします。彼らの子供たち、孫たちは、神を信じる信仰を受け継ぎ、立派に成長します。そして神は新しい世代に励ましと勢いを与え、カナンの地の征服に導いていきます。

神の計画とタイミング

神の計画は、不信の罪を犯した古い世代ではなく、子供や孫の新しい世代に、カナンの土地を与えることです。

神はこの計画のために、神の定めた時に、イスラエルの人々に移動を命じます。

神はイスラエルの人々を、セイル山から旅立たせ、エドムの地に導くと、世代交代のタイミングに合わせて、新しい世代にゼレデ川を渡らせます。

この世代交代と、ゼレデ川を渡るところから、イスラエルの新たな挑戦が始まります。

ゼレデ川を渡り、モアブの地と、さらに北のアンモン人の土地を通過しながら人々は、神によって励ましを受けます。エドム、モアブ、アンモンのような少数民族が強豪民族に打ち勝った姿を見て、カナンの土地の征服に対する士気が高まっていくのです。

イスラエルの人々は、神の命じることに素直に従い、カナンの地に向かいます。彼らが従順であるほどに、物事はスムーズに進み、祝福に近づいていきます。神を信頼し神に従うことが、祝福につながり、成功と勝利に導いてくれるのです。

神の計画は、人が思うよりはるかに良い計画であり、良い結果につながります。神が私たち一人ひとりに立てている計画に、自分の人生を重ね合わせるなら、神は喜んでくださり、祝福してくださいます。

神の計画は、神とその本人にしかわからないこともあります。是非神に祈り、神の計画を見つけ出していただきたいと思います。そして神に従い、祝福された日々を歩んでいきたいと思います。

ここまで読んでくださってありがとうございます。また次の記事でご一緒できることを楽しみにしています。皆さんに、神の守りと祝福があることをお祈りしています。

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